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 7. m-構造とe-構造
まず、m-構造を導入する。
R^χで、χ上の実数値関数のなす|χ|次元線型空間を表す。

いたるところ正である、χ上の確率分布Pから、
いたるところ正という条件をのぞいた
A^(m)という集合を考えると、これはR^χ上のアフィン部分空間をなし、
Pはその開部分集合になっている。
そこで、Pの元である分布pをそのままA^(m)に埋め込む写像を
Φ^(m)(p)=pとして、この写像の定めるアフィン構造をm-構造と呼ぶ。

χ上のn=|χ|-1個の関数F_1,...,F_nで、定数関数1とあわせた
{1,F_1, ..., F_n}がR^χの基底をなすようなものをとる。
F_1,...,F_nに、さらにχ上の関数Cが任意にあたえられたとする。
このとき、Pの各要素はexp(C+θ^i D_i)で表される。(Pは指数型分布族).
このとき、自然座標系(θ^i)を通して座標空間R^nから
導入されるPのアフィン構造を、e-構造と呼ぶ。

標語的には、m-構造は確率分布の空間をそのまま拡張したような
アフィン空間(離散の場合、確率関数の成分にかかるパラメタが
自然パラメタになるような空間)での構造、
e-構造は、対数尤度が上記のようなアフィン空間の元になるような
空間での構造。


8. 双対平坦空間
多様体Mに、リーマン計量gと、ふたつのアフィン構造Φ_iがあるとき、
アフィン空間に付随する線型空間V_1,V_2の元に対して
Rへの演算○が定義されているとする。
<A,B> = (dΦ_1)(A)○(dΦ_2)(B)
が成り立つとき、このΦ_iはgに関して互いに双対的であるといい、
(M,g,Φ_1,Φ_2)を双対平坦空間と呼ぶ。

統計多様体は、フィッシャー計量とe-,m-接続に関して双対平坦空間である。

双対平坦空間において、ふたつのアフィン構造に対応する
アフィン座標系を、その内積が
クロネッカーデルタになるようにさだめることができる。
この時のアフィン座標は、互いに双対であるという。
互いに双対なアフィン座標系に対して、
ルジャンドル変換をあたえる関数が存在する。
この関数を用いると、双対平坦空間に対して
標準ダイバージェンスが定義できる。

α接続とその双対性
α接続とは、統計多様体上に自然に導入されるアフィン接続の族。
アフィン接続:ベクトル場X,Yからベクトル場への写像。
Γ^k_ijで指定される。
特に統計多様体で、リーマン計量としてフィッシャー計量が導入されていると
き、
実パラメタαを用いたα接続が基本的。
α=±1が、それぞれe-, m-接続に対応する。
α計量の意味は、後できちんとチェックすること。
必然性とかが理解できていなく、天下り的に見えてしまっている。

アフィン座標において、Γ^k_ijが全て0のとき、
この接続は平坦であるという。

ふたつの接続∇、∇^*があって、任意のベクトル場X,Y,Zの間に、
X<Y,Z> = <∇_X Y,Z> + <Y, ∇^*_X Z>
が成り立つとき、これらは双対接続である、という。


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