バナッハ空間続論:
・ハーン・バナッハの定理:
あるベクトル空間Eの部分空間F上で定義された線型汎関数を、
E上の線型汎関数に拡張できることを保証する定理。
そういえば、汎関数って変分法のところで出てきたけど、
双対空間の元に対する関数とかも自然に扱う必要があるから、
関数(双対空間の元)への関数として汎関数を考える必要があるということかな。
定義:第二双対空間
双対空間の双対空間。
Eをノルム空間とする。Eの双対空間E'はノルム空間(本当は、
体Kが完備だから、任意のノルム空間の双対空間はバナッハ空間になることまで言える)。
そこで、E'の双対空間が考えられて、これをE''とする。
この第二双対空間E''は、もとのノルム空間Eを部分集合として含む。
特に、E=E''のようなノルム空間Eを、回帰的であるという。
数列空間、関数空間、一般のヒルベルト空間は回帰的である
←力学系を多様体の上で考えるときに、すごく役に立つ性質(と、理解している)。
開写像定理と閉グラフ定理は、バナッハ空間における写像の連続性を
議論するときに有用。
開写像定理:
E,Fをバナッハ空間とすると、EからFへの上への任意の
連続線型作用素Tは開写像である(開部分集合を開部分集合へうつす)。
定義:グラフ
集合Xから集合Yえの写像fのグラフgraph(f)を
graph(f)={(x,f(x)) | x ∈X}
で定義する。
定義:閉作用素
ノルム空間Eのある部分空間Dom(T)からノルム空間Fへの線型作用素Tのグラフ
graph(T)={(x,Tx) | x ∈ Dom(T)}
がE×F|_1 の閉集合のとき、Tを閉作用素と呼ぶ。E×F|_1は、EとFの直積に、
1ノルムを入れた空間。
ノルム空間からの連続線型作用素Tのグラフが閉集合、
つまりTが閉作用素であることは簡単に確かめられる。
その逆も、閉グラフ定理により保証される(これは作用素の連続性の証明に使える)
閉グラフ定理:
E,Fをバナッハ空間とすると、EからFへの閉作用素Tが
Dom(T)=Eを満たすなら、Tは連続である。
・・・閉作用素と、開写像って相反する性質じゃないんだよな・・・?
整理がつかない。
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